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聖アンブロージョ、ミラノの祝日

12月7日はミラノの守護聖人Ambrosio(アンブロージオ)の祝日である。コンスタンティヌス帝がキリスト教を公認した後、374年にミラノの司教に選ばれ、以来ミラノの守護聖人になっている。地下聖堂に、聖アンブロージオが埋葬されている聖アンブロージオ教会は4世紀に創建された市内最古のロマネスク様式の教会であり、もちろん聖アンブロージオ(Sant'Ambrogio)に由来する。9世紀と12世紀に建てられた2つの鐘楼や、12世紀のロマネスク・ビザンチン様式の説教壇、中央祭壇にかけられたカロリング王朝(9世紀)時代の金箔で飾られた祭壇布などが見どころ。

ミラノはこのサンタンブロージオのため祝日。翌日は聖母無原罪の御宿り(処女懐妊)の日でイタリアの祝日。土日が続き4連休となる。聖アンブロージオ教会では毎年特別ミサが行われる。ミラノ教区の大司教のミサでミラノ市長をはじめVipが参列しテレビでも放映されるそう。ミサ中の奉献(祭壇に捧げ物をすること)はアフリカ人が今年は選ばれたそうであるが、数人の日本人の求道者も参列するという。

叉この日には、ミラノの街ではこの日を祝い、Obei Obei (Obej Obej ) オベイオベイ、ミラノ方言で「なんて素晴らしい、美しい」と呼ばれる、縁日の市が出る。

余談であるが、ミラノのサッカーチーム『インテル』のクラブのマスコットに使用されているワニもAmbrosioという。叉、外国人選手に寛容だったインテルが、ファシスト政権によって強制的に改名させられたチーム名はAmbrosiana。チームカラーもミラノ市の紋章から取って、白と赤に変更された。後にアンブロシアーナ・インテルと名乗ることが承認され、戦後に元のインテルへと戻ったという話。